昼下がりのハイビスカス
いつもなら6月には咲くはずだった。
だけど35度超の猛暑の中、我が家の三年目のハイビスカスは、こんもり葉っぱを茂らせたまま
じっと沈黙を守っていた。
そして8月、ようやく濃いオレンジ色の花が咲いた。
きらびやかな大輪の陰で、日本の夏を生き抜く強さを秘めていた小さな花。
一日花のはずなのに、午後3時を回っても萎む気配すらなく、私の手のひらに美しい影を落としている。
実はこの夏、一緒に育てていたハワイ生まれの大輪種のハイビスカスが暑さで枯れてしまった。
ひどく落ち込んだ私を励ますように、8月になってようやく顔を出したのが、この少し小ぶりなハイビスカス。
聞けば、葉が縦長でギザギザしたこの子は、「在来系(オールドタイプ)」で古くから日本の気候に
馴染んできた強い血を引いているらしい。
派手さはないけれど、日本の過酷な太陽に負けない芯の強さを持っていたのだ。
手のひらの上で繊細なめしべを伸ばす姿は、小さくても誇らしげ。
このタフな相棒と、これからも少しでも長く付き合っていきたい。

小さな暮らしの案内人
